2020/08/05

鍼灸院の先生に、「私、過去に自分のことを(酷く)傷つけた人のこと、絶対に許さないんです。でも、もう恨んでないんです。」と言ったら、「その考え良いね!」と言われた。

 

許すことについて考え続けた十代だった。

 

許すことがそのまま良いことではない。でも、許すことは良いことみたいな風潮ってあるよね。

19歳の時に地元の図書館で『心はなぜ苦しむのか』という本を読んで衝撃を受けたことがきっかけで、世の中に当たり前みたいにある言葉にまつわる価値観を違うと思ったら自分の解釈で変えて良いのだと初めて気がついた(遅い)。

精神科医岸田秀先生と編集者の対談で、私が産まれたくらいに出版された本だったのだけれども、本当に永遠の名著だと思う。

岸田先生はお母様のことを許さないという姿勢を一貫して主張して、編集者の人はそうした主張に戸惑いつつも、お互いに議論を交わしていくもので、感情を理論的に説明していく文章の連続に感動した。。

今読んだら泣いちゃうかもしれない。読み直そう。

 

許すことでもうひとつ、

辻仁成先生の『息子に贈る言葉』で、

許すということは、自分自身を許すことに他ならない、と書いてあったことも、胸を打たれたなあ。

 

いろんな先生の本が私を育ててくれたように思う。

 

 

許したとしても過去の過ちはなくなりはしないし、

許されたとしても自分のしたことは変わらずそこにあり続ける。