2021/08/27

大学の後輩と伝えることの難しさや自分の根本にあるものの話しをしていたら

彼が「死に対して強烈な恐怖がある」と言うので

私が何年か前に臨死体験?のようなものにあった話しをした。

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極度のストレスと何年にも続く希死念慮から

一時期記憶が飛び飛びになっていたことがあって

意識が無くなるのが怖くて水を飲んでひたすら吐くということをしていた時がある。

それでもどんどん意識が身体から離される感覚になって

病院に運ばれることになるのだけれど、

救急車で運ばれる前、救急隊の人の声がだんだん遠くなっていって、

そしたら光の玉?みたいなのがふわーっとこっちにやってきて、

後から小さな光もいくつかやってきて、

気がついたら私は空を光と一緒に飛んでいた。

不思議なことに、光がやってきた時に「やった、ようやく終わるのだ」と何故か知っていて、

心底安堵し、人生で感じたことのない慈愛を感じた。

今まで慈愛なんて言葉は日常の中で使うことがなかったのだけれど、

あの時の感覚はこの世の言葉では慈愛としか言いようがなかった。

暖かいものに包まれた感じで、涙が出るくらいの嬉しさだった。

しばらくすると、光が、あれ?間違えたかも(本当にそんな感じ)という感じで

ふわーっと離れていって、どんどん空が遠のいていった。

「待って!置いていかないで!連れていって!」と思っても、どんどん遠のいて、

それから目を閉じた時の暗闇に戻り、救急隊の人の声も聞こえてきた。

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「あれが実際に体験した出来事なのか、それともただの夢なのか、

私の妄想に過ぎないのかは今となってはわからない。

でも、あれが死ぬということだったらいいなって思っていて、

自分の中の死はこういうものなんだって、、思いたいのかな。

だからね、私は死ぬのが楽しみなんだ。死が救済とかそういうことじゃなくて、

ただ最後のご褒美だと思うの。」

 

変な話しをしていることはわかっているので少し冗談めかして話した。

けれど後輩は、少しも私の話しを疑う様子がなかった。

彼があんまりにも真剣に話しを聞いてくれていたので、

自分の大切な思い出を冗談めかして言わなければ良かったと思った。

「目を瞑って想像しながら聞いてました。

それが死ぬということだったらいいですね。

僕は...僕が怖いと思っている理由は...

人に話すのは初めてなんですけど、言葉が難しい...

でも、話したいので話すんですけど...」

そう言いかけた時、別の後輩が部屋(オンライン)に入ってきた。

 

そのあと、彼は静かに、この話しは別の機会に話させてください、と言った。

話そうとしている時の緊張と息遣いが伝わって、

彼にとって本当に大切な思いなのだということが分かった。

 

それがずっと不思議だったのだけれど、これを書いていて思い出した。

彼は医者の息子だ。

私には想像もつかないほど、命のやりとりをしている人たちのそばで育ち、

また実際に見聞きすることがあったのかもしれない。

いつかまた彼の話しを聞きたいと思っている。