2020/12/17

偉そうに聞こえたら嫌なんだけれど。

励ましたいんだと思う。

たくさん、人が死んだのを、見てきて、

奪われて、殴られて、蹴られて、見放された人を見てきて、

でも、それでも死ぬまでは生きていて、

どうにか、生きていて...。

その一方、カイジみたいな世界もあるんだ。

人を金で殺す人を、たくさん知っている。

 

今日さ、死にたい気持ちになったよ。

まあいつもなんだけどさ。

どうして自分は人間に生まれてきたのか、その罪深さで

恥ずかしくてやめたくなるよ、人間を。

電車で、優先席の一番端っこに座っていたら、乗車してきた、隣に座った高齢の女性が

あまりにも今にも消えてしまいそうだったので

端っこの席を譲ると、私の目を見て、何度も、ありがとうございますと言った。

震えていて、手袋は片方しか付けていなくて、

右手の親指には血豆ができていて、疲れ切っていて、

ぐったりしていて、でも、身嗜みはきちんとしていて。

「何か私ができることありませんか?」といおうとしたけれど

現状自分を犠牲にすることでしかできることはなくて。

降りる駅までせめて彼女の前に立っていたけれど

お金もない、権力もない、そんな私ができることなんて、ほとんどなくて。

今にも死にそうな人が目の前にいるのに、私ができることは、なくて。

項垂れながら改札を通ったら、残高不足でアラームが鳴って。

財布を見れば1700円くらいしかなくって。(口座に少しはあるけれど)

チャージして、残り1000円と200円くらいでさ。

乗り換えの時に歩いていたら、普段レギュラーホームレス一人しかいないのに、

増えててさ。死ぬほど人が通ってるのに、誰も足を止めなくってさ。

ホコリが舞ってて。そいつはやっすい酒煽って項垂れてて。

帽子の上に自分でおいただろう数十円が転がっていて。

金ねえのに、貧困で喘いでんのに、気がついたら小銭全部渡してた。

それは、さっきのおばあさまにできなかった苦しさから

罪滅ぼししたくてっていうカスみたいなどうしようもない後ろめたさから出た金でさ。

両親が汗水垂らして稼いできた金でさ。

でさ、そいつが言うわけ、「寒いね、つーかしょっぺえな。札出せよ」って。

「ない。こちらも余裕がない。」って言ったら、なんて言ったと思う?

「あげようか?」、だって。

 

ねえだろ。ねえだろ。

ねえし、そんなにボロボロになって、

どうしてあげようか?って言葉を言えるんだよ。

クソさみいなか、震えながら、どうして私にそんな言葉かけられるんだよ。

 

どうして私ばかり救われるんだ。

やめてくれ、もう...

 

小銭は全部酒になっただろう。

それでいい。それがいい。

 

どこまででも優しくてクソッタレなやつに

明日も生きていてほしいと思う。

 

生きてさえいてくれれば、命さえ続けてくれれば、

いつか全部必要なもの揃えて、会いに行くから。

一緒に生きたいんだ。本当に、それだけ。

 

コロナになってからさ、駅でさ、40歳位先輩がさ、ガリガリでボロボロの人がさ、

正座して、お椀持って、頭擦り付けて、「お願いします、助けてください」って言ってるの、見たんだ。

誰も足を止めていなくて、お椀には何も入っていなくて、私も怖くて話しかけられなくて。

今どうしているだろうか。生きているだろうか。暖かい部屋にいるだろうか。

美味しい食事を食べられているだろうか。抱きしめてくれる布団があるだろうか...。

もういい加減にしたい。

頼むから、そんなことさせないでほしい。

嫌だよ。見てられないよ。

だから、やることがある。絶対にやりたいことがある。

だから、明日も頑張る。

 

おやすみなさい。

諸事情で「25才、女、美大生、ハゲ。」になったのだけれど、

そのお話しはまた今度。

 

暖かくして、ゆっくりおやすみなさい。