2021/03/26

もうそろそろ新学期が始まる。

この大学にはとても恩がある。

この世の中にまともな大人の集団があるなんて

この大学に入るまでは信じたことがなかった。

もちろん、まともな大人がいることは知っていたけれど、ほんの一握りだった。

そんなところで生きてきたから、

大学に入って色んな人に丁寧に扱われて、意味がわからなかった。

自分の知っている世界とは違いすぎて、居心地が悪かった。

話しが通じる人がいて、話せば分かってくれる人がいて、

わたしははじめて人として見られているのだと思った。

そしてわたし自身が醜さに身を浸していることに気づき、恥じ、

少しずつまともな世界に戻っていっていることを感じた。

四季の美しさを楽しみ、登校中の畑の肥料のにおいに感動した。

 

約一年前、性暴行を受けそうになっている女性をその場から助けたことがある。

そのショックで一ヶ月くらい寝込んだ。

暴行しようとした加害者は自分より年下みたいだったし、

女性は二人いたのに一人だけしか助けられなかった。

「わたしの時よりかは良くなっているはず」という期待が

粉々に打ち砕かれ、期待をしていた自分にも呆然とした。

助けた女性とは連絡が取れていたものの、すぐに音信不通になった。

それでも、連絡が取れた時のためにと、自分でできるケアを調べ、

専門機関に相談し、ずっと待っていた。

今でもずっと待っている。

何が正解だったのか分からない。

助けられなかった女性は、その後どうなったのか分からないけれど、

どうして自分は助けてもらえなかったのかとわたしを恨んでいるかもしれない。

彼女たちは友人のようだったけれど、わたしのせいできっとそれ以前とは関係性は違うだろう。

 

いろんな後悔を抱えている。

あの時どうして声をかけたのか、

どうして一人だけしか助けられなかったのか、

どうして家まで同行しかなったのか、

どうして警察を呼ばなかったのか・・・

 

そしてその時わたしと一緒にいた友人だと思っていた人に

その後MLMのカモにされかけて最悪な気持ちになった。

しかも違法な勧誘の仕方。。

我ながら気の毒すぎて笑う。

 

 

今が平和すぎて、気が緩んでしまうけれど、

辛い思いをして誰かに助けて欲しかった自分がいたことを忘れない。

本当にここ十年は辛く苦しい年だった。

今でも同じ思いをしている人がいることを忘れない。

やり直せないから前を向くしかないけれど、

せっかくまともな世界の人の近くにいられるようになったから、

できること全部やりたいと思う。

助けてほしいって思っている人の手をちゃんと握ることのできる人になりたい。

たくさんの人がわたしを引き上げてくれたように。

 

春休み、たくさん休んだ。

気力も体力もバッチリだ!!!